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方 言 |
「おまいだち、いつから試験だいや」
(訳:あなたたちは、いつから試験なの?)
「うっちゃはなー、6日からだわいや」
(訳:私は、6日からだよ)
「まぁ、こっで最後だけ、しっかり勉強しよいのう」(学生)
(訳:まぁ、これで最後だから、しっかり勉強しようね。) |
「おまいねの衆は、ほんによう仕事しなるな」
(訳:あなたの家の人たちは、本当によく仕事されますね。)
「なに言うんなっだいな。何もようすりゃーせんぜ」(中年女)
(訳:なにを言っているの。何も出来ないのに。) |
「きょうは、えっと雪が降ったがいなー」
(訳:きょうは、たくさん雪が降ったね。)
「えぇ、なんちゅうえっと降っただらーかいな」
(訳:えぇ、なんとたくさん降ったのかしら。)
「まんだこいから雪が降っだらーかいな。気がわりーがいなー」(老女)
(訳:まだこれから雪が降るのかしら。面倒だなぁ。) |
「これいや、この子もいうことをきかんがいのう。雪を庭に持ってはいるなちゅうに。ちったあ言うことを聞けーやれ。庭がびちゃびちゃするに、なんちゅうこったえ、ほんにい」(老女)
(訳:(人を呼ぶ)、この子もいうことを聞かないなぁ。雪を庭に持ってはいるな。 少しは言うことを聞きなさい。庭がびちゃびちゃだ、なんてことだ、本当に。) |
「きょうなー、町に行ったらなー、ほんに賑やかにあったぞいや」(男)
(訳:きょう、町に行ったらね、本当に賑やかだったよ。)
「ほんにきょうは、観音さんだったけなー」(女)
(訳:きょうは、観音市だったからね。)
「そっでも雪が降るし、ほんに寒かったぞいな」(女)
(訳:でも雪が降って、本当に寒かったわ。) |
「ほんにきょう山行って、大きな荷負うて帰ったら、ほんに重たあて、肩が痛かったけ、きゃー」(中年女)
(訳:きょう山に行って、大きな荷物背負って帰ったら、本当に重たくて、肩が痛かったわ、もう。) |
「ちったあ映画を見いいってもええが。……自動車が走っちゃうぞ。はやこと乗っちゃえいの」(青女)
(訳:少しくらい映画を見に行ってもいいじゃない。……自動車(バス)がいっちゃうぞ。早く乗ればいいのに。)
「こんな自動車代は、高きゃーのいや」(青男)
(訳:自動車(バス)代は、高いからいやだ)
「あんたー好かんけ」(青女)
(訳:あなた好きじゃない) |
「乗合自動車(バス)が満員でのう、ほんにえらいってや。道がわるいしおーじょこいた。……腹がへったわい。茶かけて飯食(か)いや。……これ、早いこと茶わかせいや」(老男)
(訳:乗合自動車(バス)が満員で、本当に大変だった。道がわるいし困ったわ。……お腹が減った。お茶をかけてご飯食べるか。……(人を呼ぶ)、早くお茶をわかしてくれ。)
「まんだよう茶をわかさんだかえ。なんちゅう子だらーかいな。ほんにきょーさめーがやー」(老女)
(訳:まだお茶をわかせれないの。なんて子だろうか。本当にありえないわ。) |
「今日ないな、学校に行ったらな、先生がな、きれーに手洗ってこいだっていや。そっで、おら冷(つ)んたかったけど、洗ってきただぞ」(少年)
(訳:今日、学校に行ったらね、先生が、きれいに手洗って来なさいって言ってきたよ。それで、僕冷たかったけど、洗ってきたんだよ。) |
「まあむどっただ、えらい早いだなー」(老男)
(訳:すごい早いんだな)
「いのししが出たちゅーが、どがなむんだったいや」(中年女)
(訳:いのししが出たらしいけど、どんなものだったの) |
「わっち、何しとっだいや。なんだ、ぼいやこか。そがなもんおもっせないけ、かくれこしょいや」(少年)
(訳:お前たち、何してるんだ。なんだ、追いかけっこか。そんなもの面白くないから、かくれんぼしようよ。) |
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