寄せ

麻雀牌の総数136枚、その内、字牌の数28枚、19牌の数24枚、中張牌の数84枚。この割合を、第一ツモ時の手牌の様子に当てはめると、字牌2.9枚、19牌2.5枚、中張牌8.6枚となります。これを利用して、チートイツや国士を除き、面子や雀頭を完成させて行くわけです。対子や刻子にしかならない字牌より、順子になれる数牌は、有効性が高いです。ですから、タンヤオに寄せるっていうのは、手作りの基本的な方向性です。みんながタンヤオに寄せていけば、当たり牌はタッチの差となります。つまり、振り込んだ側から見れば、上手くやれば、自分の手の内で使いきれた牌である可能性が高いでしょう。自分の刻子や雀頭が相手の待ちであったり、その逆であったりなんていうパターンです。勿論聴牌までのスピードは大事ですが、手作りの方向性が分かれるパターンより、寄せが可能な分、その重要性が緩和されると言えます。

一方、一人が萬子の混一、片方が筒子の混一なんてパターンも発生します。136枚を、それぞれ片寄って手作りに利用するようなパターンです。こういうパターンで場が進めば、先に聴牌した方が圧倒的に有利でしょう。自分の欲しいところは、相手が要らないところになるからです。相手に先に聴牌されて、危険牌を持ってくれば、ほとんど、出るか引くかの選択しか残りません。つまり、相手の危険箇所に寄せていくことが、困難なのです。

上家の捨て牌に、自分が鳴けるわけでもないのに、ラグが掛かれば、下家や対家が、対子あるいは刻子で、その牌を持っていることを意味します。ないところを利用して面子や対子は作れませんから、その近辺は、基本的に捨てていくことになります。また、浮き牌として萬子の7を持っていても、6や8が、場に多く捨てられれば、くっつきの可能性が低くなりますから、自分も萬子の7を捨てていくことになります。このようにして、捨て牌には、濃淡が出来てきます。捨てられる領域と危険箇所とでも言う領域です。自分の手が十分に早くて、捨てられる領域に待ちが有れば、上がれる可能性は相当高いと思います。逆に一見多く上がり牌が残っているように見える待ちでも、実質は、他者が使い切っていることも多いのです。

まとめと言うほどの事でもありませんが、自分が、トップ目や手のスピードが遅いときには、寄せていく手作りが良いと思います。スピードが十分速ければ、寄せはあまり必要ないでしょう。また、3着目、ラス目のときは、トップ者の捨て牌で待つように手作りすることが有効です。この項目で書いたことは、塔子を選択する上で役に立つと思います。

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