素材その2   手役

 貰った配牌に、ツモ牌、あるいは鳴きを入れて手役を完成していきます。この項目については、何を切るというようなタイトルで、多くが語られていて、まるで麻雀の本質であり、これがうまくなる事が、麻雀が強くなることだと思っている方も多いかもしれません。しかし、私に言わせれば、これは7つの素材のひとつに過ぎません。実際手作りに集中していては、全体のバランスを欠き負けること必定です。手作りに関しましては、他の方にお任せします。私としては、あまり語られていない部分で、重要なことについて書いていきます。

 手作りとは、最初に書きましたように、貰った配牌に、ツモ牌、あるいは鳴きを入れて手役を完成していくんですが、私は、巷間囁かれるツモの流れというものを否定しますから、配牌を最大限生かすことに注意を払います。貰った配牌をじっくり眺め、手役の可能性を2つ以上探ります。2つ以上というのは、一つの手役では、場の状況次第では叶わぬ手役となってしまうからです。2つ以上というのは、一種の保険です。ちなみにリーチは、手役に加えないでください。

 どうしようもない配牌なんかでは、可能性を探るのに中盤までかかることも多々あるのですが、なるべく早く可能性を見極めてください。そうすれば、残りの素材についての検討に多くの時間を割けます。可能性を見極めれば、手配は、頭の中にインプットされますから、場に集中できるメリットがあります。

 また、第一打を、大事にして下さい。特に親のときは、配牌を貰ってから捨て牌パイまでの時間が短いですから注意してください。第一打は、手役の方向性の大きな踏み出しとなります。タンピン狙うのとチャンタを狙うのとでは、踏み出す方向がまったく逆ですし、国士の可能性を秘め配牌に気づかず1,9字配を切り出せば、なかなか取り返しが利きません。
 
 別の素材でありますが、ポンチー牌との関連が深いのが手役です。というか、自分の手のスピード具合や前提条件を考慮に入れながら、ポンチー牌を扱っていく必要があります。手役は、前提条件やポンチー牌、あるいは相手などの素材より優先順位が低いと言えます。自分の手役の可能性だけを追求して捨て牌をするのではなく、鳴かれたら人の手を大きく進めるポンチー牌の処理には、十分気を使ってください。単純に、持ってるかどうか判らないという前提に立ち、要らないときに切ればいい等と結論付けてはいけません。詳細はポンチー牌の項目で書きます。

ゲーム序盤においては、手役の考察が中心になります。ポンチー牌の扱いのほうが優先順位は高いのですが、これはある程度パターン化して、扱ったほうがいいと思います。

1ハン付けることは、意外と大変です。ただ漠然と聴牌に向かって、捨て牌を繰り返すのではなく手役の可能性を探りましょう。最後に私が考える最強の手役を、紹介します。それは、役牌ですね。3枚で1ハン確定しますので、あとはどんな牌とも組み合わせ可能です。リーチこそ最強という意見や、麻雀の基本は平和であるという意見なんかもありますが、さてどんなものでしょう。ここは、ちょっと、お茶を濁して終わりにしときます。