向聴数の図


  この図は、一人麻雀で、聴牌に向かってツモを繰り返したとき、向聴数がどう変化するかを表します。サンプル数は1万回で、一般手(七対子、国士無双は、含まれません)での、順目と向聴数の変化がよくわかります。コンピューターでの試算であり、ポンチーなし、5、79とある場合は、5を切る、七対子、国士無双などを無視するなど多少の問題は含まれますが、麻雀のスピードを考察するには、絶好のサンプルです。
  いろいろな見方ができるのですが、横軸を0%〜33%、34%〜66%、67%〜100%に3分割すれば、一番手の早い奴の状態、2番目に手の早い奴の状態、一番手の早い奴の状態を表しているとも言えます。例えば11順目においては、ツモ上がり者と、聴牌者の総計で33%を越えています。これは、平均すれば、一人は聴牌していることを意味していますから、自分の手がその段階で、リャンシャンテン以下なら、相当に分が悪いことがわかります。また、3シャンテンの段階は、ツモ初期において、かなりの勢いで減少していることがわかります。イーシャンテンだと受け入れ枚数がかなり少ないのに対し、3シャンテンは受け入れ枚数が多いのですから、当然の結果ですね。
  第一超ランで、最初に上がれる聴牌が出現するのは、平均8.87順目です。これを元に上の図を修正するといいでしょう。つまり、9順目の段階で、ツモ上がり者と聴牌者の総計が26、27%になるように、右側にシフトさせるのです。そうすると、第一超ランの実体とほぼ一致するデーターを得ることができます。自分の手を進めるのは当然として、聴牌者の存在は、自分が振り込みに回る可能性でもありますから、当然無視できません。大体5、6巡目を一つの目安したらいいと思います。この段階は、テンパイ者が出現する段階ですので、この段階で、自分の手がリャンシャンテン以下なら、あまり無理しないほうが、賢明です。なぜなら、あなたの手は3、4番手であり、上がる手番とは言い難いからです。配牌のシャンテン数より、この段階でのシャンテン数が進退の一つのポイントになります。同じように捨てハイでいえば、下段に入った段階を進退のポイントに設定すれば良いでしょう。ただしこの段階では、イーシャンテンが目安となります。

  この図から得られるデーターを元に、麻雀の打ち方を組み立てることができるぐらい、この図は重要です。少なくとも、一局の平均的な流れと、自分の手の進行具合を照らし合わせる材料となりますので、感覚として身につけておきましょう。より詳細な分析は、またの機会に譲ります。

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