両嵌塔子

 

   は、ご存じのように両嵌塔子である。この3つは、みんな両嵌塔子と名付けているが、 は2と8を持ってくれば、両塔子に変わるし、46と持ってくれば、3面受けに変わる。一方 は、6を持ってきたときだけ、両塔子に変わり、また3面受けにはならない。両嵌塔子は、順子を作る基礎ではあるが、最後まで残れば、嵌塔子受けになる。

3嵌塔子 は、基本的に形が悪いので、私はあまり好きではない。と言うのも、4枚で1面子作る作業の効率が悪いからである。このような形になったときには、即を嫌う。
両嵌塔子は、先にどの索子を持ってくるかに大きく影響される。例えば、と持っていて、が先に来れば、これらは、ツモ切りされ、両面受けのチャンスが失われる。

両嵌塔子は2種8枚の受けを持っている。これを指数8とすれば、鳴いてこの順子を完成させても良いなら、上家からチーが出来るので、指数は16となる。では、がくっつき、とすれば、どうなるでしょう。基本指数は6で、鳴き指数は16となる。一見基本指数が落ちた分だけ、損な振り替えに見えるかもしれないが、実はそうではない。とを較べてみよう。は、索子に関しては、順子限定のため、両面受けへの振り変わりの可能性が、1種しかないのに対して、では、の3種もある。またこの形だと基本指数が8で、鳴き指数は24まで、跳ね上がる。に限らず、一般に両嵌塔子は、(対嵌塔子と名付ける)に振り替えた方が、手作りがしやすい。いざとなれば、頭として使えるメリットが非常に大きいのである。両嵌塔子の形に決め打ちすると、頭にはならないわけだから、そのデメリットは非常に大きい。上の例は、という対子で計算したものであるが、などの孤立牌で考えても、同じようにメリットが大きい。

両嵌塔子は、上手い具合に順子が完成しても、もう一方を安易に外さないことが大事である。が入り、になれば、は孤立したとは違い、受け入れ枚数の多い形である。両嵌塔子に限ったことではないが、順子の側の牌は、安易に切るべきではない。

追記
両嵌塔子は、基本的に嫌っていくべきものだと思う。例えば、とあり、この中で一枚外すとすれば、今までは、を切っていたが、これからは、を外す。嵌塔子は、基本的に、順子に変ったり、両塔子に変わったりすればこそ、値打ちがある。を切っていったからと言って両塔子への変わり目が失われるわけではない。一方、の周りは、4578引きで、塔子が完成する。この方が、断然形がよい。
また、のなかで、一枚嫌う場合も、今までは、引きで両嵌塔子を作る切りがよいと考えていたが、両嵌塔子は、基本的に嫌うべしとの方向変換により、両嵌塔子目を消す切りを良しとする。


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