リーチ攻撃に対して
 
過去10ゲームについて相手のリーチ攻撃を何回受けたかを調べてみました。全53局中30回でした。人のよって差異はありましょうが、麻雀において相手のリーチを受けることは、常態と言えます。従って、相手のリーチのどう対抗していくのが有効かを考察することは、避けて通れません。

  まず第一にリーチ攻撃を受ける前の準備が大切です。私の理論に含まれる危険牌という素材があります。それに従って危険牌を処理するなり、手牌として使い切ったりしておきましょう。また、相手という素材に従って危険個所をあらかじめ察知しておくことも大事です。つまり、いつリーチ攻撃を受けても対処できる体勢作りが不可欠です。

  次に問題となるのは、一発でしょう。当然一発は避けるのが常識ですが、一発を避けたがために、手が死に手になってしまうこともあります。そこら辺の損得勘定を十分に吟味して、一発目を対処しましょう。安全牌を抱き込むのも有効な手段ですが、出来れば手も狭めたくはありません。7割方切る方向だけれども、3割方手作りに使う、尚かつ場に対してかなりの安全牌。出来ればそんな持ち方をしたいものです。また、出来れば一発は消したいものです。ただ、カンは裏ドラを増やすことになるので、自分が上がりきれると踏んだときと、荒れ場が望ましいと思ったとき以外は避けたほうがいいでしょう。人に消して貰うのは、自分の牌が短くなるわけではないので一見いいように見えます。しかし話はそう単純ではありません。人に鳴かして一発を消したとしても、もう一人の敵を作ることになります。自分が鳴かしたことによって、もう一人テンパイが入れば、自分が振り込む確率は、単純に言って2倍になります。あるいは、一発消させのつもりが、振り込みになってしまうことだってあります。人に鳴かして一発を消すという行為は、あまり得策だとは言えません。一発についてまとめますと、自分が上がりきる為に鳴く行為は良し。自分で鳴きそして自分は降り、尚かつ振り込みに回らないという前提が成り立つなら、これも良いでしょう。人に鳴かせて消す場合は、自分がダントツなんかで、高みの見物を決め込める(安牌豊富)ような、極めて限定された条件でのみ有効と言えるでしょう。

さて、一発目が済んだ後、リーチ者は、いつでも当たれる状態であることに変わりはありません。さてこのリーチに向かっていくか、降りに回るかの判断には、私の理論では、手役、相手、前提という素材から判断をしていくわけですが、ここでは、手役について掘り下げてみます。手役と言っても相手のリーチ攻撃を受けた場合は、自分の手がどれくらい進んでいるかが重要になります。テンパイか、イーシャンテンか、リャンシャンテンか。一般的に言ってリャンシャンテンは分が悪いでしょう。テンパイは5分5分、残りの条件との絡みで進退を決するべきでしょう。問題は、イーシャンテンでしょう。と言うのもテンパイとイーシャンテンとの間には大きな隔たりがあるからです。イーシャンテンには報酬はゼロであり、ツモってくる不要牌全部と、テンパイしたときの余り牌を切り出す必要があります。ここで考えるべきは、自分の受け入れ態勢から言って、早いテンパイが望めるかどうか、テンパイしたときの切り出し牌が勝負に値するかどうかという点が重要です。どっちにしろ他の素材を含めたトータルな判断を求められるのですが、イーシャンテンが期待値の分かれ目と言えます。

さて今度は降りることを前提に考えてみましょう。ここで問題となるのは、安全牌を、安全な順に切っていればそれが一番安全とは言えないと言うことです。敵はリーチ者だけではありません。リーチ者には多少際どい牌でも、全体の安全性の高い牌を手の内に残すような打ち方が基本になります。喰い仕掛けテンパイ者やダマの者にとっては、リーチ者の現物は絶好の待ちです。リーチ者以外の2者の状態をテンパイと読むか、イーシャンテン以下と読むかが、こちらの切り出し牌のポイントとなります。テンパイ者がリーチ者のみと読んだなら、他者への危険牌で、リーチ者に比較的通りそうな牌を先に切ります。テンパイ者が2家あるいは3家と読めば、2者あるいは3者に対して安全そうな牌を切るか、振り込んだらこちらの被害が大きそうなところへの安全牌を切るというような対応をします。

麻雀においては、4者が降りることは、99%ありません。4者がツッパル状態というのも10%程度(あくまで感じです)でしょう。ま-卓のレベルにもよりますが、2者ツッパリが50%、3者ツッパリが40%ってところでしょうか。

イーシャンテン段階でリーチ攻撃を受けて、突っ張った方が得か回した方が得か。統計と言えるほどではないですが、ある程度のまとまった回数(数百回)のイメージが残っています。結論は回したときの方が和了率が高かったです。

戻る