メンタリティー

  麻雀を打つときどんな精神状態が理想だろうか。気合いで、薄いところを引いてくるなんて、馬鹿なことを考えているようじゃ、麻雀では、負け組です。私の経験から言えば、予め注意する点等を頭に入れて、勝負に望むとあまりろくな事がありません。「今日は、振らないようにいくぞ」とか、「手作りで、ミスしないようにいくぞ」とか。一見悪くはない心構えだとは思いますが、心を構えた時点で、勝負においてバランスを欠いているんだと思います。不動心、明鏡止水、木鶏などのような、穏やかな心の状態、いろいろな情報を的確に捉えられる心の状態が、麻雀においては、理想だと思います。大事なことは、不動心を心掛けることではなく、勝負において、意識しなくても自然と不動心が身に付いていることだと思います。

次にゲームを楽しむ気持ちっていうのも大事だと思います。「努力は、楽しむに如かず」って言いますよね。不動心や明鏡止水の心境なんていうのは、はっきり言って名人の類が吐く言葉です。我々、一般人は、勝負を楽しめば、いいのです。そして、この心境は、勝利との相性が良いと思います。

私は、実麻雀を打つとき、必ずアルコールを口にします。酒には、あまり強くないのですが、ビールを1、2本飲むことによって気持ちが落ち着くからです。話は、少し変わりますが、皆さんは麻雀において、1局、あるいは、1ゲームを忠実に再現することが出来ますか。よく将棋の勝負の後で、もう一度駒を並べて再現している、アレの麻雀番です。もしこれが出来るなら、勝負を流れとして捉えられている証拠だと思います。麻雀の場合は、敵が3方におり、すべて忠実にって訳にはいかないかと思います。これが出来るのは、多分、集中力のなせる技だと思います。川上哲治氏が、球が止まって見えたとか、3代目若乃花が、立ち会いにおいて、取るべきまわしの箇所がキラッと光ったとか。時間にすれば一瞬の出来事が、スローモーションのように展開したとか。私は、20年以上麻雀を打っていますが、それに近いような経験が一回あるだけです。不動心と集中力が上手くバランスした状態が、多分麻雀の理想的な精神状態だと思います。理想は理想として、まー結論としましては、リラックスしてゲームを楽しむぐらいの気持ちでいいんじゃないでしょうか。

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