上がれる可能性

麻雀は、配牌を貰ってツモ牌との組み合わせで、手を作っていきます。段階として、配牌→2シャンテン→イーシャンテン→聴牌→上がりというような過程を踏みます。配牌は、すぐ上がれそうな配牌から、なかなか手になりそうもない配牌まで様々ですが、1局を誰かが必ず上がると仮定すると、4者の総計で100%になります。
4者の上がれる確率を考えてみますと、配牌の段階では、一番早そうな人が40%、2番目の人が30%、3番目の人が20%、一番遅そうな人が10%と仮定すれば、総計で100%になりますし、実際とも、そう大差はないと思います。
次に10順目において、4者の上がれる確率を考えてみますと、この段階では、一人は、かなりの確率で聴牌していますし、他の3者にしてもイーシャンテンやリャンシャンテンにまで達しています。ここで、一人がリーチに入ったとします。先制リーチ者の上がれる確率は60%ぐらいはあるでしょう。他の3者は、先制リーチを受けたという現実を踏まえて対応していくわけです。ある者は、戦う姿勢でリーチに対抗していきますし、ある者は、今回は勝負にならないと考え、降りたり、回ったりという対応をしていきます。戦う姿勢の者の上がれる確率を30%、回る姿勢の者の上がれる確率を10%、降りに回った者の上がれる確率を0%と想定しても、そー大きな間違いはないでしょう。
ここで、踏まえておきたいのは、配牌の段階で40%の上がれる確率を有していた人が、60%に跳ね上がると言うわけではないことです。と言うより、配牌の段階で40%の人は、配牌の有利さはあるにしても数字としては25%に引っ張られるし、10%の人は、配牌は不利でも、ツモを重ねるに従い25%に引っ張られます。そして、リーチなど、明らかに聴牌者が出現した段階で上がれる確率が劇的に変化するのです。

上の現実を考えてみますと、配牌の段階では、上がれる確率に大小の差はあれど、一応全員に上がれる可能性があることが判ります。そして、場が進み聴牌者が出てくる段階になりますと、上がれる確率は、一人あるいは二人に大きく傾き、他の者の上がれる確率はゼロ、あるいは、極端に低い数字になることがわかります。上がれる確率がゼロあるいは極端に低い場面で、勝負に出ていく人を世間はアンポンタンと名付けます。随分当たり前のことを最もらしく書きましたが、言いたいことは、配牌の段階では、みんなにチャンスがあり、聴牌者が出るような段階では、上がれる確率はある者に大きく片寄るということです。心の隅にちょっと記憶しておいても損はないでしょう。

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