
本像は檜材による寄木造りの玉眼入りで、
墨や彩色による仕上げが施されていました。
長年の事後変化によって各矧ぎ目は緩んだり
外れていて、まぶたなども虫食いの影響で破損して
しまっているため、完全解体修理を行うこととなりました。
像を洗浄して判明したのですが、像内に木札が納入されており元文年間(1736年ころ)像立と書かれていました。
また、像内墨書銘も発見され、そちらには応永年間
(1400年ころ室町時代初期!)と書かれ、住職のお話と
照合すると、像は古く他のお寺から伝わったそうで、
後の時代に台座光背の作製と像の修理時に木札が納められたと推測されます。
また、解体して判明したのですが、肩の寄木(下の画像)の方式と条はくの様子から造立当初は大日如来ではなく聖観音として造られ、後に大日如来に改修されたように思われます。(玉眼嵌入もその頃でしょうか、お顔は解体時、木取り以上に細分化されてしまいました)
木地直しが終了し、各矧ぎ目に布貼りを施し、錆地(漆と砥粉を混ぜたもの)などで下地塗りを施し、乾燥後研磨、再び下地を塗り各部を砥ぎ上げ上塗りを行います。
上塗りの後は金箔や金粉をふんだんに用い総金仕上げとし、もとどり(頭髪)に
群青を彩色し白毫を嵌め込み、宝冠や瓔珞を取り付け完成となります。
修復前
像内の木札
背部内の墨書
解体状態
問題の肩の寄せ木
修復中!
木地直し完了
上塗り完了!
完成しました!
納入状態
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