17.不入岡 東前遺跡
倉吉市教育委員会は2009年(平成21年)5月から国道313号(倉吉道路)改良工事に伴い倉吉市不入岡字東前で現在建設中の橋脚部分8箇所で発掘調査を実施、この中で2区において弥生時代中期の竪穴式住居を3棟確認し、これらの住居からは多数の碧玉製管玉の未成品、碧玉剥片、石針や砥石などの工具類が出土し、玉作工房跡であることが判明した。
今回出土した管玉未成品の中には直径2.1oの極細のものもあり、当時高度な技術をもっていたことがうかがえる。また、管玉の穿孔に使用した石針が今回の調査で9本出土した。サヌカイト製石針の出土は県内で初めて。直径は一番細いもので1.3o。その他にも石鏃や多量のサヌカイト剥片、石包丁などの未成品も出土しており、玉作り以外にも様々な石器類を同時に製作していたといえる。
今回の調査は道路橋脚部分の調査で、調査範囲は限られているため、集落の全体像は不明であるが、弥生時代中期この地に周辺集落の拠点となる大集落が存在したことをうかがうことができる。また、管玉の製作技法は北陸中心に見られる技法であり、今後石材の産地同定を行う必要があるが、こうした地域との関連もうかがえる。
※サヌカイト=香川県で産出する安山岩でカンカン石と呼ばれている。