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| Vol.23 カップ酒は誰が為に |
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師走ですよ、もう。
お歳暮の習慣が無いなんておかしなこと言ってないよな?まさか。
さて、今月も原稿依頼がやってきた。「最近、『カップ酒』が巷で人気を集めている。という事を、耳にするようになりました。」って、おいおい、いったい倉吉の時間は何ヶ月遅れているんだ?まったく。
呆れてしもうた。
ま、せっかくお題を下さったのだから、『以前から』あっちこっちで述べている事だがあらためて書いてみようと思う。
事の発端は東京のM田やという酒屋さんが仕掛けたものだ。私のホームページでも数年前から「全てのカップ酒は純米にすべし」と書いていたから、純米ベースでのカップ酒が流行ることは良い事だと思っていた。
ところが、それを受け取る側がちょいとおかしなことになっていると感じている。
カップ酒、これっていつ飲む?
釣りに持っていく方もいるだろう。旅には欠かせないものだと主張する方もいるだろう。酒屋に立ち寄ってキュッと一杯引っ掛けるにはこれが最適だと言う方ももちろんいる。
カップ酒、どこで買う?
もちろん酒屋さんでという方もいるだろう。コンビニ、スーパーって方も。旅行の時にはキオスクや車内販売もありだ。
カップ酒って、こんな風にちょいと手軽なお酒じゃないのか。少なくとも私はそう考える。
こんな手軽であるはずの、いや、手軽でなければならないはずのカップ酒の『神聖な領域』に、新参者の「おかしな受取手」が進入してきているのが現状ではなかろうか。
なにがおかしいのか?
新参者は言う。「あそこの酒屋は純米カップ酒を常温販売していたからダメだ」「持って帰る間に品質がおかしくなっていないだろうか」と。
確かに、このカップ酒一夜の夢ブームでそそのかされ、慌ててカップ酒を出したような、蔵の物はそうかもしれない。しかし、カップ酒の意味を本当に理解していてくれる蔵のカップ酒はそんな「やわな」酒じゃないんだよ。それがたとえ純米だろうと。
手にとり易い、気軽に買える場所にあってこそのカップ酒であると理解している。
誇張した情報に惑わされてはならない。
雑誌などで、居酒屋でカップ酒を頼む若い女性たち云々…。あれ、一部には確かにあるが、誇張であること間違いない。メディアに弄ばれて「そうか、女性にもてるためには居酒屋でカップ酒注文するのか!」って、、、止めておきなさい。
誰が為のカップ酒…。いつもポケットにお酒を忍ばせておきたい人のカップ酒であることはとても重要な事。今回の一夜の夢ブームで少しはおしゃれ感覚が加わり、カップ酒に抵抗が無くなったことは喜ばしいこと。だがそこにまた、保管がどうのこうの、「頭だけで酒を飲む」やつらがチャチャを入れる。
今回のカップ酒ブームで、唯一私が期待するのは、アル中のおっさんも、味はどうでもいい人も、ちょこっと料理に使う人も、酒で暖をとるだけの人も、カップ酒の存在に抵抗があった人も、知らず知らずに「純米酒」を口にするようになる事である。
純米カップ酒が流行る事で、少しは体に良いお酒を飲み、飲酒歴を長く延ばしてもらうことでもある。
最良は、そこから一升瓶入の純米酒に手を伸ばしてくれるようになることなのだが…。
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(2005/11/30) |
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| コラム : 「(有)山枡酒店」 倉吉市新陽町11−2 |
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