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お酒は二十歳になってから(山枡酒店)
Vol.22 お酒と税
酒税は人気のある取り易い酒類からとるというのがどうやら鉄則のようですね。以前は、ビールが圧倒的な販売量で、度々増税の憂き目にあっていました。ところが、発泡酒が誕生すると、税金の狙い目はそこへ。そして次なるターゲットは…

第三のビールは平成15年の税制改正でそれまで安かった麦芽使用比率25%の発泡酒の税率もアップされた事から、税金の安い雑酒やリキュール類になるように原料を変える事(大豆やえんどうを原料にしたり、焼酎にブレンドしたり)により誕生しました。
ビールのような味わいで、安いという事で圧倒的な支持を受け、その販売量は発泡酒を凌いでしまいました。もちろんビールも。そう、だから格好のターゲットとなるわけです。

そして、今、巷で騒いでいる「第三のビール」の増税ということになる。これには他の酒類も関連してきます。改正案を信用するなら、増税のものもあれば減税するものもあるらしいです。

現在はお酒の種類を10種類、つまり清酒、合成清酒、焼酎、味醂、ビール、果実酒、ウイスキー類、スピリッツ類、リキュール類、雑酒にわけ、さらにアルコール度数に応じて税金が加算されています。ただし、果実酒、ビール、発泡酒はその度数範囲が小さい事から、度数による細分化はされていません。(発泡酒は、麦芽使用比率によって分かれてはいます)

さて、これがどう変わるのか?
分類を3〜4種類に減らして、複雑な税体系を簡略するとの事です。おそらく(確実性無し)、醸造酒、蒸留酒、混成酒、みたいになるんじゃないでしょうか。
こうなると、第三のビールはビールや果実酒、清酒と同じカテゴリーの醸造酒(リキュール分類されていたものは混成酒かな?)にはいることになります。つまり、ビールと同じ税率にしようってのが、政府の魂胆なのでしょう。政府はビールの税率は下げると言ってますが、現在の雑酒のところまでは下げないでしょうから、第三のビールは増税ってことになるわけです。「脱税紛いの、製品開発に歯止めをかける」ってのが本音なんでしょう。

さて、ここまでは、概略説明文です。以下、飛ばしまっせ!
私、思うんですけど「ビールと同じような味」っていう事が変じゃありませんか?どう味わっても私にはビールと同じには味わえません。第一、ビールってのが「銀色ラベルの味の無いビール」が基準になっているとしか思えません。国産ビールはありますが、ビールの本場って日本ではないですからね。消費量で言えば中国の方がはるかに多いし、歴史から考えれば、ドイツ、ベルギー、オランダなどずっと古い。中国のビールはさておいて、世界のビールに目を向ければ、日本のビールがいかに偏った味わいであるかよくおわかりになるでしょう。
つまり、発泡酒も第三のビールも世界の本物のビールとは似ても似つかない代物だってことである。はっきり言えば、あんな不味い物なんで飲めるんだ?

贅沢品には課税。車なんかそうですよね。そう考えれば、「不味い物にお金をかける」なんてのは贅の極。もう一度言おう「贅沢品には課税」、だから「第三のビールは増税されて当然」なのである。おまけに、おそらくあれを今後数10年も飲みつづければ、それが原因で体がおかしくなる人が出てくるでしょう。そうなれば、医療費だって馬鹿にならない。やっぱり増税で文句は言えまい。

この税制改正の動きに合わせて、我が日本酒業界でも、動きは始まっている。「日本酒とは純米酒の事であり、他は清酒である」という我が師匠の言葉は、日本の国酒として世界に誇れるのは純米酒であり、アルコール添加したお酒は国酒を名乗ってはいけないという事を示している。
先に述べたように、税区分が大きくなった場合、純米酒はれっきとした醸造酒でだが、アルコール等他の原料を添加したお酒は混成酒となるはずだ。世界に目を向けた場合、醸造酒の税率は、混成酒の税率より低いのである。それに倣うとすれば、アルコール添加酒などは税率は上がり、純米酒は税率が下がる事になる。私が大好きな、純米酒の値段が下がる日が来て欲しい。

不味いパック酒に金を使うのは贅の極。贅沢品には課税せよ、増税せよ、とも言える。既に、この種のお酒で体を壊している人間は数知れず。やはり医療費に負担が来ている。増税止む無し。

最後に、私が中四国酒販店幹事(蔵元幹事もある)をしている、蔵元交流会の「蔵元交流会2005宣言文」を書いて締めくくる事にする。

【蔵元交流会2005宣言文】
われわれ蔵元交流会、蔵元会員及び酒販店会員は「日本酒とは純米酒である」と主張し、平成元年より、醸造技術の研鑚に努め純米酒の啓蒙活動を続けてきた。
日本酒すなわち純米酒とは、米(国内産)以外の原材料を使用せず、伝統的製法で国内において醸造されたものを「日本酒」と定義し、蔵元自らが純米酒の醸造に情熱を注ぎ、技術の向上に最善を尽くす。又酒販店会員は蔵元と共に純米酒の啓蒙、普及推進に努める。
日本酒は、米文化に由来する純粋無垢で何も加えない本来の姿に立ち返り、国際的な整合性や消費者の信頼を得、世界に誇りえる日本固有の伝統酒として高い価値を確立し、日本の「国酒」としての繁栄を願うものである。
今まさに、酒税法のあるべき姿を求めて抜本的改正が検討されているが、われわれは日本文化としての国酒にふさわしい税制を強く要望する。
(2005/10/26)
コラム :  「(有)山枡酒店」 倉吉市新陽町11−2
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