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| Vol.13 酒造年度 |
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新酒の季節ですなぁ。そろそろ蔵では甑倒し(蒸作業が終わって後はモロミ管理、搾りが残るのみとなる)になるところも多いんじゃないかな。*その年の造りが終わるのは「皆造」という。
この時期、新酒で販売されるのは大体「生原酒」が多い。生原酒とは、火入れ殺菌を全くしないのと水で割らずに原酒のままで出荷されるお酒のことである。
火入れは、この生原酒をもう少し時間をおいてから、味がのるのを待って行なう。火入れによって、お酒の味がそれ以上くどく進み過ぎないように酵素の失活や、火落ち菌の繁殖防止、滅菌の為に酒を約65度に熱して行なわれる。(一回目の火入れ)
通常この火入れは二回行なわれるのだが、二回目は瓶詰め時期(出荷時期)である。二回目はおおよそ滅菌が主目的となる。二回目の火入れをした後も、お酒が落ち着くまで10日から二週間はかかる。このニ回の火入れが施された【完成品】は、早くてその年の夏以降に出荷されることが多い。
さて、お酒には酒造年度というものがある。例えばこの季節見かける新酒は、今年であれば平成16酒造年度ということになる。なんで、平成17年にお目にかかる酒なのに平成16年なのかって?それは、酒造年度というのが7月から6月と決まっているからである。学校だって4月から3月でしょ、あれと似たようなもんです。でも、これで覚えようとするとわからなくなることが多いので、次のように覚えてくれ。「平成16年の米の収穫の後から造り始めるから平成16酒造年度の酒なんだ」とね。この平成16酒造年度を記号化して【H16BY】と書く。(H=HEISEI、BY=ブリュワリーイヤー)
なんで、ここで酒造年度の話をしたかといえば、平成17年だから、平成16酒造年度のお酒が美味しいんだって決め付けて欲しくないから、その前説としたのだ。
この、生原酒も早く飲んだ方が「身のため」っていうお酒は非常に多いのであるが中には「熟成生原酒」になってから飲んだ方が断然旨いものもあるのだ。少し保管に気を使いはするが、気を使った分だけは損はしない。(おまけに出来たての時と同じ値段のことが多い)
火入れのお酒であれば当然のこと。今、うちの店で目立つ場所に陳列してあるお酒でお勧めのものは大概H15BY以前のもの(中にはH5BYなんて涎の出そうなものもある)である。
そう、お酒は蔵で保管されている間も、小売店に来てからも熟成して行くものなのである。そしてそれは、劣化ではない事を覚えておいて欲しい。そして更に、あなたの手元に届いてからも熟成していくのだ。その手助けを間違わなければ、買った金額以上の喜びが得られる。
稀に、ラベル日付(ゴム印で押してあるもの)を気にする人がいるが、全く意味の無いことなのでそんな馬鹿げたことを気にするのはやめなさい。H16BYに造った酒が平成18年に瓶詰めされることだってあるのだ。当店にあるH5BYの酒は平成17年1月に蔵から出たから17.01ってハンコが押してある。製造月ではないのであるから。
あ、間違っても普通酒(全然普通じゃないけどね)や、パック酒にそんな熟成した美味しさを求めちゃだめですよ。2L入って1000円程のお酒にそんな「おまけ」は付いてきませんから。せいぜい、冷蔵庫にくっつける磁石くらいですぞ、おまけは。
それと、あなたの近くの酒屋さんで簡単にそんな酒が見つかる程、世の中甘くも無い。あしからず。
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(2005/01/27) |
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| コラム : 「(有)山枡酒店」 倉吉市新陽町11−2 |
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