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| Vol.2 日本酒の「辛さ」と「甘さ」 |
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前回は、五味=甘、辛、酸、苦、渋が日本酒には存在する事を話した。漢字で書いてあると、わかったような気がするが果たしてそうだろうか?この中で「苦いとか渋いはわからないけど、甘いとか辛いくらいはわかるよ」って方は結構いるんじゃないかな。そう思った人…甘いぜ。(この甘いは“考えが”って事)実は酒屋泣かせはこの「甘い、辛い」なんだな。これ以外は前回書いたけど、人間が本能的に知っているものだから、誰でも共通の認識があるわけだ。ところがこの甘いとか辛いに関しては、生活環境が大きく左右する。 貴方がもし日々、韓国料理だ、タイ料理だなんて食べていたとしたらどうだろう。大辛口、超辛口の日本酒を紹介しても「甘い!」って言うんじゃないかな。つまり普段の食生活や嗜好を聞いてからじゃないと、“貴方にとっての甘い、辛い”は判断できないんです。また、いま焼酎ブームなんだけど(知らない?そんな人は豆腐の角に…)焼酎っていうのは、どんな日本酒よりも辛口なんだ。だから、普段は焼酎飲んでるって人からすればいかなる日本酒も甘口なんだな。
そんな事言っても、近所の酒屋さんはいとも簡単に「これは甘口、これは辛口」って言うよ、あんたの方こそ勉強不足なんじゃない?って思ってないかい?その酒屋さんは何故そんなに即答ができるのだろうか。
日本酒度って言葉を聞いたことあるかな?あれは糖度を比重で表したものなんだけど、「−(マイナス)」がつくと甘口、「+(プラス)」がつくと辛口なんて都合良く書かれているものなんだが、はっきり言ってあれだけじゃわからないのだ。甘辛を即答する酒屋さんは味見しないから、適当にそんなあてにならない数字を見て言ってるだけなんだよ。なんであてにならないかというと、糖分の他にも日本酒の中には色々な味が混在するからそれぞれが影響しあうからだ。飲んだことのある人なら経験があると思うが、特に吟醸系の酒で、日本酒度が「+(プラス)」なのに甘く感じた事ないかい?それは、酒ができる段階でアルコール醗酵以外にグリセリン(甘いですこれ)醗酵がおきて、酒の中に甘い成分を造っているからなんだ。こいつは日本酒度計には表れないから、プラスなのに甘いって事になる。
「おじいちゃんが子供の頃はなぁ…」なんて話を聞く事があるだろう。そう、その戦後を経験した人達の多くは「糖分に飢えていた(=ギブミー・チョコレート)」から、「ごちそう」といえば「甘い物」だった。だから旨いもの=甘い物の図式ができてしまった。こういう図式の持ち主は「旨み」と「甘味」を交錯して考えてしまっている場合が数多く見受けられる。「この酒旨いなぁ…」と「この酒甘いなぁ…」が同義語の如く使用される場合があるので注意が必要。
なっ、甘いだけでもこれだけ語れるんだから、甘く見ちゃいかんわけだ。
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(2004/2/28) |
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| コラム : 「(有)山枡酒店」 倉吉市新陽町11−2 |
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