| アルコールにはうつ病を改善する力はない 2003.10.30 |
|
|
うつ病の人の中には、長く不眠が続いたり気分がふさぐときなどには、つい「アルコールの力を借りて……」と考えがちの人がいます。 たしかにアルコールを飲むと一時的に気分が高揚します。 しかし、それはアルコールには感情抑制を解除する作用があるために気分が晴れたように感じるだけであって、うつ病そのものを改善する効力はありません。 うつ病は「生きていく意欲そのものが低下した状態」なので、ほとんどの場合、お酒を飲んでもあまり美味しいと感じません。しかし、本人には飲む目的が熟眠や休息を得ることにあるため、ただひたすら量を増やす日々を重ねる結果となりがちです。 このような悪循環から、うつ病患者さんの場合「アルコール依存症」(いわゆるアル中)に陥る人が少なくありません。 アルコール依存症では、飲まないあいだの震え、発汗、時にはけいれん発作などの身体症状をだしますが、人格の変化や幻覚などの精神症状も、ともなうようになります。 うつ病になった人の場合、アルコールはストレス発散の役目を果たしてはくれず、むしろ過度の飲酒が肝障害などの要因となったり、人格破壊や自殺企図にまでつながりかねず、「心身の危険状態への新たな一歩」となる可能性がきわめて高いことを理解してください。 不眠を訴える方の中には、睡眠薬よりも少量の寝酒の方が体に害を与えなくて良いと考える人もいますが、アルコールは睡眠の質を悪化させ、かえって飲酒量が増し、肝臓などに負担をかけてしまうことを覚えておいてください。 また、仕事に復帰したらアルコールを飲む機会も増えてきますが、不安感や焦燥感を紛らわせるために飲むようなことは避けなければなりません。 しかも、抗うつ剤を服用しているときのアルコールは厳禁です。 |
|
|